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仮想通貨の時代
 [経済・ビジネス]

仮想通貨の時代  
ポール・ヴィニャ/著 マイケル・J・ケーシー/著 コスモユノー/訳
出版社名:マイナビ出版
出版年月:2017年9月
ISBNコード:978-4-8399-6362-0
税込価格:3,132円
頁数・縦:378p・21cm
 
 
 翻訳が分かりにくく、誤植も多く、なかなかの難物であった。
 たとえば、「このパブリックキーの暗号システムのオンラインバンクアカウントのパスワードをユーザネームに適用するもので、インターネットと金融のアプリケーションでは広く使われている手法で、オンラインバンキングと電子メールでも使われ、人選択したデータをすべての情報にアクセス権を与えることは必要なく共有するものである。」(p.123)
 意味が通じないのは、専門知識がないから?
 
【目次】
1章 バビロンからビットコインへ
2章 創世記
3章 コミュニティ
4章 ローラーコースター
5章 ブロックチェーンを作る
6章 軍備拡張戦争
7章 サトシの製造所
8章 アンバンクト
9章 すべてをブロックチェーンで
10章 四角い杭が丸い穴と会う
11章 新たな経済モデル
結論 何が起ころうと…
 
【著者】
ヴィニャ,ポール (Vigna, Paul)
 ウォール・ストリート・ジャーナル(The Wall Street Journal, WSJ)のマーケット・リポーター。WSJのMoneyBeatブログに書き込み、MoneyBeatショーの司会をつとめ、“BitEeat”デイリー・コラムを更新する。ヴィニャはダウ・ジョーンズ経済通信(Newswires)のコラム「Market Talk」の執筆、編集もつとめる。妻と息子と一緒にニュージャージーに住んでいる。
 
ケーシー,マイケル・J. (Casey, Michael J.)
MIT Media Labのデジタル通信イニシアティブのシニアアドバイザー。かつてはWSJで世界金融に関するコラムニストをつとめ、『Che's Afterlife: The Legacy of Image』:“ミチコ・カクタニによる2009年の本トップ10”選出など、の著作がある。妻と2人の娘と一緒にニューヨークに住んでいる。
 
【抜書】
●2,100万コイン(p63)
 サトシ・ナカモトは、2009年初頭、ビットコインの発行(マイニング)を開始した。
 最初の4年間は、10分ごとに固定した50個のコインを発行し、マイニングに成功した者の所有となる。
 2012年末には発行量を25コインに減らし、その後、4年ごとに半減を続け、2140年にはゼロになるように設計されている。
 合計で、2,100万コインが発行される。
 
●クラウド・ハッシング(p140)
 マイニングするための機器を大量に買い入れてデータセンターを設置し、ハッシュ化能力を分割して貸し出す仕組み。
 顧客は、自分の支払金額に応じて、ビットコインの分配を受けることができる。
 
●M-Pesa(p215)
 M=Mobile、Pesa=お金(スワヒリ語)。
 銀行に口座を持つ成人のケニア人の割合は42%。しかし、ケニア人の多くは電話を持っていた。
 2007年、ケニア最大の通信会社Safaricomは、利用者に電話を使って送金させるパイロットプログラムを開始した。プリペイド通話時間の標準単位を、通貨形式に変換した。
 M-Pesaを利用するには、まずアカウントにサインアップして電話に電子ウォレットを受け取る。
 お金を追加するには、現地のSafaricom代理店に行き、「e-float」と同額の現金を払う。代理店は、全国に1万5000件以上ある。
 その後、他のM-Pesaアカウント所有者に送金したり、通話時間を購入したり、支払いしたりすることができる。
 お金を引き出すには、代理店に行き引き出しの申し込みをする。アカウントにe-floatの相当額があれば代理店はその分の現金をその場で渡す。
 ケニア人の3分の2がこのM-Pesaを利用しており、ケニアのGDPの流れの約25%がこのシステムを経由している。
 Safaricomの40%を所有するVodafoneは、タンザニア、南アフリカ、モザンビーク、エジプト、フィジー、インド、ルーマニアでこの製品を展開している。
 
(2018/2/21)KG
 
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ユニクロ潜入一年
 [経済・ビジネス]

ユニクロ潜入一年  
横田増生/著
出版社名:文藝春秋
出版年月:2017年10月
ISBNコード:978-4-16-390724-6
税込価格:1,620円
頁数・縦:309p・20cm
 
 
 『ユニクロ帝国の光と影』(2011年、文藝春秋)の著者による、ユニクロ潜入ルポ。
 ユニクロは、同書発行後ほどなく文藝春秋に対して名誉棄損の訴えを起こしたが、2014年12月に最高裁が上告を棄却し、敗訴している。その後、ユニクロは横田氏に対する取材拒否と決算会見への出席不許可を続けている。これに対する怒りが、同氏に2冊目のユニクロ本を書かせることにつながった。
 結局、不屈のジャーナリストに対しては、SLAPPは脅しとならず、火に油を注ぐ結果になったということか。
 
【目次】
はじめに 藤原氏とは何か
序章 鎌足の「功業」と藤原氏の成立
第1章 不比等の覇権と律令体制
第2章 奈良朝の政変劇
第3章 藤原北家と政権抗争
第4章 摂関政治の時代
第5章 摂関家の成立と院政
第6章 武家政権の成立と五摂家の分立
おわりに―日本史と藤原氏
 
【著者】
横田 増生 (ヨコタ マスオ)
 1965年、福岡県生まれ。アイオワ大学ジャーナリズムスクールで修士号。93年に帰国後、物流業界紙『輸送経済』の記者、編集長を務め、99年フリーランスに。
 
【抜書】
●SLAPP裁判(p41)
 大企業や政治家などの「社会的強者」が起こす、高額な賠償金を求める名誉棄損裁判のこと。「威嚇裁判」「恫喝裁判」「高額嫌がらせ裁判」などと意訳される。
 訴える側にとっては、自分たちの社会的な評価を低下させる表現を見つけ、あとは訴訟を弁護士に依頼すればいいだけだから、うるさいメディアを黙らせるには低廉なメディア対策と言える。
〔 ユニクロは裁判に負けたが、しかし文春との裁判終了後、新聞や雑誌において独自取材によるユニクロ記事をほとんど見かけなくなったという点では、ユニクロは言論の萎縮効果という、実質的な”果実”を手に入れたように私にはみえた。多くのマスコミは、SLAPP裁判も辞さないというユニクロについて、調査報道をしようという気にはなかなかならないものである。私の目には、ユニクロは、あれこれと同社のことを詮索するマスコミの口を封じることに成功したように映った。〕
 
●ラギー原則(p192)
 国連人権理事会は、2011年、「ビジネスと人権に関する指導原則」を採択した。通称「ラギ―原則」。
 これまでは、主に国家が自国民の人権を守る義務(duty)を負ってきた。
 しかし、大手資本の国際企業が、国境を越えてビジネスを展開するようになった。国際企業にもそのサプライチェーン全般においてビジネスを展開する国で雇用する人々に対する人権を守る責任(responsibility)がある、とする考え方。
 
(2018/2/10)KG
 
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藤原氏 権力中枢の一族
 [歴史・地理・民俗]

藤原氏―権力中枢の一族 (中公新書)  
倉本一宏/著
出版社名:中央公論新社(中公新書 2464)
出版年月:2017年12月
ISBNコード:978-4-12-102464-0
税込価格:972円
頁数・縦:297p・18cm
 
 
 乙巳の変あたりからおおよそ鎌倉時代まで、藤原氏の隆盛をたどる。
 
【目次】
はじめに 藤原氏とは何か
序章 鎌足の「功業」と藤原氏の成立
第1章 不比等の覇権と律令体制
第2章 奈良朝の政変劇
第3章 藤原北家と政権抗争
第4章 摂関政治の時代
第5章 摂関家の成立と院政
第6章 武家政権の成立と五摂家の分立
おわりに―日本史と藤原氏
 
【著者】
倉本 一宏 (クラモト カズヒロ)
 1958年(昭和33年)、三重県津市に生まれる。東京大学大学院人文科学研究科国史学専門課程博士課程単位修得退学。国際日本文化研究センター教授。博士(文学、東京大学)。専門は日本古代政治史、古記録学。
 
【抜書】
●県犬養三千代(p53)
 県犬養三千代……美努(みぬ)王を捨て、不比等と結ばれ、安宿(あすかべ)媛(光明子)を生む。
 美努王……大宝律令体制完成の前夜、「皇親政治」の雄として筑紫大宰に下っていた。三千代との間に葛城(かずらき)王、後の橘諸兄が生まれていた。
 橘諸兄……高級官人を目指すため、王名を捨てて臣籍に降下していた。
 娼子……蘇我連子の娘。不比等に嫁いでいたが、三千代との結婚時、すでに亡くなっていた。
 光明子……皇太子首皇子(後の聖武天皇)の妃になる。
 
●国のかたち(p84)
〔 不比等は首皇子の即位を見ることなく、死去してしまった。しかし、その生涯において、律令国家を完成させ、律令天皇制(および太上天皇制)を確立し、それにもまして、藤原氏の輔政を永続化する基礎を固めた。いずれも持統との協力によるものであろうが、この古代国家の枠組みの確定が、その後の日本の歴史に与えた影響は、きわめて大きいものであった。
 それは単に藤原氏の栄華の継続にとどまるものではなく、日本の権力行使の有り様や、意思決定システムの様相、地位継承に関する構造など、政治や社会のあらゆる方面に及ぶものである。「この国のかたち」を作った原初は、まさに不比等と持統にあったといえよう。〕
 
●恵美押勝の乱(p116)
 恵美押勝の乱は、臣下が王権に対して組織的な軍事力を直接行使した、奈良時代における唯一の事例。
 
●頼通(p217)
 道長の一男、正暦3年(992年)生まれ。
 姉の彰子所生の後一条天皇の在位2年目にあたる寛仁元年(1017年)、道長から摂政の位を譲られる。26歳、史上最年少。しかし、実権は道長が握っていた。
 その後、頼通は51年間、摂政・関白の座にあり続けた。日本史において、蘇我馬子に次ぐ超長期政権。
 
●官司請負制(p241)
 10~11世紀の間に、全官庁機構の再編成が進められ、特定の氏族が特定官職に世襲的に補任され、さらに特定の氏族が特定官庁を世襲的に運営する傾向が生まれた。官職・官庁の世襲請負。
 職務にふさわし人材が生まれなかった場合、養子をとり、家の技能と家を継承していった。家業の成立。
 太政官弁官局の大少史……小槻(官務家)
 太政官外記(げき)局……中原、清原
 検非違使(けびいし)庁の明法(みょうぼう)官人……惟宗、中原、坂上
 算道……三善
 陰陽道……安倍
 歴道……賀茂
 
●家業(p242)
 藤原氏の北家諸家も、それぞれ様々な分野の家業を受け継いでいくことになる。
 清華家……和歌、筆道、装束、笛、琵琶、笙、和琴(わごん)
 大臣家……有職故実、和歌、香道
 雨林家……有職故実、歌道、筆道、神楽、筝、笙、琵琶、能楽、和琴、茶道
 名家……紀伝道、儒道、文筆、和歌、歌道、笛
 半家……有職故実、装束、和歌、俳諧
 博士家(南家)……大学頭、文章博士
 
(2018/2/8)KG
 
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変わる!日本のスポーツビジネス
 [スポーツ]

変わる! 日本のスポーツビジネス  
谷塚哲/著
出版社名:カンゼン
出版年月:2017年12月
ISBNコード:978-4-86255-432-1
税込価格:1,944円
頁数・縦:191p・21cm
 
 
 「2020年東京オリンピック・パラリンピックから15兆円規模の基幹産業へ変革を遂げるスポーツ界の未来予想図」が副題。ドイツやアメリカなどの例を参考に、日本のスポーツビジネスの理想像を論じる。
 
【目次】
1 変わる!日本のスポーツ界
 2020年東京オリンピック・パラリンピックの開催は東京に何を残すのか?
 日本スポーツ界への大きな期待
  ほか
2 変わる!日本のプロスポーツ
 日本のプロスポーツの代表格「プロ野球」
 Jリーグとドイツのスポーツモデル
  ほか
3 変わる!日本の学校スポーツ
 体育・部活動とスポーツ
 少子化による学校部活動の問題
  ほか
4 変わる!日本の大学スポーツ
 アメリカの大学スポーツ
 日本の大学スポーツ
  ほか
5 スポーツで変わる私たちの社会
 スポーツを通じた社会問題の解決
 東京オリンピック・パラリンピック後の日本スポーツ界への期待
 
【著者】
谷塚 哲 (ヤツカ テツ)
 REGISTA有限責任事業組合代表。1972年埼玉県生まれ。順天堂大学卒業、早稲田大学大学院スポーツ科学研究科修了。自らも競技者として高校、大学、地域リーグでサッカーをプレーし、30歳で現役引退。行政書士資格を取得後、2005年にスポーツ法務事務所/谷塚行政書士事務所を開業し、プロスポーツから地域スポーツまで幅広く業務を展開中。2008年には、スポーツ界のワンストップサービスを目指し、あらゆる問題にも対応できるよう行政書士、弁護士、公認会計士、弁理士、学識経験者等を集めた組織「REGISTA.LLP」を設立。“総合スポーツマネジメント組織”として、スポーツ界の発展をサポートしている。東洋大学法学部企業法学科助教授。
 
【抜書】
●フェライン(p53)
 ドイツのスポーツクラブは、住民のコミュニティの場として機能している。このコミュニティをフェライン(Verein)と呼んでいる。通常、「協会」「クラブ」と訳される。日本のNon-Profit-Organization(NPO:非営利組織)のようなもの。
 同じ目的を持つ人同士が集まることで簡単に作ることができる。公益性に基づき、助成や税制の優遇などを受けることができる。
 
●RBライプチヒ(p72)
 2006年、レッドブル(オーストリアの清涼飲料水会社)が、ドイツのFCザクセン・ライプチヒを買収しようとしたが、「50%+1」ルールのために断念。そこで、2009年にレッドブル社員が「Rasen Ballsport Leipzig e.V.(芝生の球技ライプチヒ)」を設立。SSVマルクランシュタットの5部リーグ権利を買収。5部リーグ加盟には育成組織が必須だったので、破産したFCザクセン・ライプチヒの育成組織を引き継ぐ。
 設立7年目で1部昇格。
 2016-17シーズンに大躍進。FCバイエルン・ミュンヘンに次いで2位。
 実質的には、レッドブルがRBライプチヒを支配している。RB=レッド・ブル?
 ライプチヒの人びとは、クラブを受け入れ始めている。バイエルンやドルトムントと対等にわたえりあえるクラブができたことを素直に喜んでいる。
 50%+1ルール……ドイツ・サッカー協会(DFB)が定めたルール。プロ部門を営利法人化する際、50%より多いプロ部門への発言権は、必ず母体である地域のスポーツクラブ「フェライン」(非営利)が持たなければならない。
 
●非営利目的(p84)
 営利目的……その利益を還元(配当)すること。株式会社、営利法人。
 非営利目的……その利益を還元せず、翌年の事業費にすべて繰り入れること。財団法人、社団法人、特定非営利活動法人(NPO)など。
 両者の違いは、「利益を出すこと/出さないこと」ではない。
 
●CISC(p88)
 CISC=Community Interest Sports Consortium。従来の営利法人とは別に、非営利法人を設立し、スポーツクラブの普及、育成の面を引き受ける。興行(プロチーム)は、従来の営利法人が担う。つまり、「営利法人」から、「営利法人×非営利法人」という組織への転換。
 イギリスのCommunity Interest Company(CIC:コミュニティ利益会社)に由来。社会的企業構想実現のための新しい登録制度として創設された。事業収入を原資として直接金融(社債・株式)も可能で、かつ地域社会に貢献する法人類型。利益はコミュニティ利益に再投資することが求められている。
 J1リーグ(2017年)では、札幌、浦和、甲府、新潟、C大阪、神戸などが導入。J2では、山形、群馬、東京V、町田、横浜FC、湘南、松本山雅、金沢、山口、讃岐、愛媛、長崎、熊本など、多数で導入。
 
●学校部活動の外部委託(p129)
 スポーツデータバンク(株)(本社:東京)では、学校の部活動の外部委託に取り組んでいる。協賛企業を募り、指導者を学校部活動に派遣する。協賛企業や指導者派遣企業は、当該校において商品サンプルの配布、PR、アンケート調査などが可能。「企業協賛型民間委託モデル」。
 うるま市の中学校で取り入れられている。指導者は、地元のプロスポーツや大学などと提携して派遣。サッカーはFC琉球(J3)、野球は沖縄国際大学野球部監督、バスケットは元琉球ゴールデンキングス選手。支援企業は地元の一企業(生活用品全般)。
 
●十文字学園(p147)
 学校法人十文字学園……幼稚園、中学校、高校、大学(短大・4年制・大学院)をもつ一貫校。2017年1月、全日本高校女子サッカー選手権で優勝。
 監督の石山隆之先生は、学園とは別に、2012年5月、「一般社団法人十文字スポーツクラブ(総合型地域スポーツクラブ)」を設立。子供からトップまで、女子が「いつでもサッカーを続けられる環境」を作る。「学園型地域総合スポーツクラブ」。
 トップチームのFC十文字ベントスは、2017年シーズンから「なでしこチャレンジリーグ」に参入。大学のある新座キャンパス内に天然芝グラウンド、人工芝公認グラウンドを有し、クラブハウスもある。約300人近い女性が毎日スポーツを楽しんでいる。
 
(2018/2/4)KG
 
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技術解体新書 サッカーの技術を言葉で再定義する
 [スポーツ]

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 風間八宏/著 西部謙司/著
 出版社名:カンゼン
 出版年月:2017年11月
 ISBNコード:978-4-86255-422-2
 税込価格:1,620円
 頁数・縦:165p・19cm
 
 
 風間八宏の独特なサッカー論。単純ながら、目から鱗の原理原則を教えてくれる。
 
【目次】
1 止める・蹴る・運ぶ
2 受ける・外す
3 打つ
4 守る
5 風間理論とサッカーの本質
 
【著者】
風間 八宏 (カザマ ヤヒロ)
 1961年10月16日、静岡県生まれ。清水商業高校時代から天才と騒がれ、日本ユース代表として79年のワールドユースに出場。その後、筑波大学在学時に日本代表に選出される。大学卒業後は複数の実業団からのオファーを断り、1984年ドイツに渡る。レバークーゼン、レムシャイトなどで5年間プレー。1989年にマツダへ加入し、95年までサンフレッチェ広島でプレーを続けた。現役引退後は桐蔭横浜大学サッカー部、筑波大学蹴球部、川崎フロンターレの監督を歴任し、2017年より名古屋グランパス監督に就任した。
 
西部 謙司 (ニシベ ケンジ)
 1962年9月27日、東京都生まれ。少年期を台東区入谷で過ごす。早稲田大学教育学部を卒業し、商社に就職するも3年で退社。学研『ストライカー』の編集記者を経て、02年からフリーランスとして活動。95年から98年までパリに在住し、ヨーロッパサッカーを中心に取材。
 
【抜書】
●四隅(p85)
 シュートを打つときは、ゴールの四つの隅、特に下の二つを見るように癖をつける。ゴールキーパーは見なくていい。
 四つの隅を見ていれば、逆にGKは目に入ってくる。四つのうち、GKが目に入ってこない隅を狙えばいい。
 Gkを見ると、GKしか見えなくなってしまう。
 
●ジーコ(p89)
 ジーコは、フラメンゴでプレーしていたころ、ホームのマラカナンスタジアムのゴール裏にいるカメラマンに赤いシャツを着るように頼んでいた。そのカメラマンはいつも同じ位置で写真を撮っていた。ジーコは、赤いカメラマンを目印にしていた。ペナルティエリアやゴールエリアなどの地面に引かれた線だけでなく、カメラマンからも自分の位置を測定していた。
 赤はフラメンゴのチームカラーだったからか? 単に目立つ色だったからか?
 
●一人の人体(p143)
 人体の弱点をつくのが崩しの原理。
 人体がみな同じである以上、それほど相手を分析する必要はない。どういう布陣で守られても、最終的には一人の人体を攻略することに変わりはない。
 
●「楽しめなかった」(p147)
 1993年、サンフレッチェ広島はファーストステージを制した。スチュワート・バクスター監督が、非常にカッチリした組織的なチームを作った。
 「形があるので安心はできました。若い選手が多かったので、やることがはっきりしているぶん安心してプレーできたと思います。日本人にはわかりやすかったのではないでしょうか。バクスター監督とはたくさん話をさせてもらいましたし、頭がよく素晴らしい監督でした。説明が上手で、いろいろと学んだところがあります。ただ、サッカーは楽しめなかった」
 当時、風間は監督から「もっとできるのは知っているけど抑えてくれ」と言われていた。風間が勝手に動いてしまうと、組織として崩れてしまう。
 
●変化が安全(p152)
 パターンの弊害。「パターンに安全と安心を求めてしまう。そこへ立ち返ればいい。でも、そこが落とし穴になる。スポーツは止まったらダメなんですよ。どんどん変化していくほうがむしろ安全なんです」
 
●メッシの目(p154)
 メッシが本当に欲しいタイミングでパスを供給できれば、チームはメッシの「目」を共有したことになる。
 もしチームにメッシがいるのなら、メッシが平均レベルに合わせるのではなく、チームがメッシに合わせるように成長したほうがチームは大きくなるというのが、風間の組織論。
 大きな個が一つ二つあると、11の個を束ねるのは難しい。きれいにまとまらない。しかし、そこで大きな個を小さくするのではなく、大きな個によって生まれる”いびつ”さを周囲が大きくなることによって埋めていく。
 
(2018/2/3)KG
 
〈この本の詳細〉


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