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日本文化をよむ 5つのキーワード
 [哲学・心理・宗教]

日本文化をよむ 5つのキーワード (岩波新書)
藤田正勝/著
出版社名:岩波書店(岩波新書 新赤版 1675)
出版年月:2017年8月
ISBNコード:978-4-00-431675-6
税込価格:842円
頁数・縦:202p・18cm


 目次のとおり、「心」「悪」「無常」「花」「風雅」をキーワードに日本文化を読む――ということだが、「日本文化」というくくり方は大げさで、それぞれの古人の思想、作品を、上記の5つのキーワードによって読み解いていく、というのが近いような気がする。あるいは、ここに登場する6人(西田幾多郎を除く)が「日本文化」を代表する人物である、という意図なのだろうか?

【目次】
第1章 西行の「心」―無常の世と詠歌懸命の道
第2章 親鸞の「悪」―末法の世における救い
第3章 長明と兼好の「無常」―二人の遁世者
第4章 世阿弥の「花」―能と禅の交わり
第5章 芭蕉の「風雅」―わび・さびと「自然」
終章 西田幾多郎の日本文化論―世界主義という視点

【著者】
藤田 正勝 (フジタ マサカツ)
 1949年三重県に生まれる。1978年京都大学大学院文学研究科博士課程単位取得退学。1982年ドイツ・ボーフム大学大学院ドクター・コース修了。専攻―哲学、日本哲学史。現在―京都大学大学院総合生存学館教授。

(2018/1/18)KG

〈この本の詳細〉
honto: https://honto.jp/netstore/pd-book_28585865.html
e-hon: https://www.e-hon.ne.jp/bec/SA/Detail?refShinCode=0100000000000033636638

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古代の技術を知れば、『日本書紀』の謎が解ける
 [歴史・地理・民俗]

古代の技術を知れば、『日本書紀』の謎が解ける (PHP新書)
 
長野正孝/著
出版社名:PHP研究所(PHP新書 1115)
出版年月:2017年10月
ISBNコード:978-4-569-83713-0
税込価格:950円
頁数・縦:260p・18cm
 
 
 技術屋の視点で『日本書紀』の謎を読み解く。当時の技術力を勘案し、日本各地を実地調査して『日本書紀』の矛盾を突く。
 藤原氏の策謀によって、日本海側にあった王朝が抹殺され、すべてヤマト中心に書き換えられたのではないかという説を展開する。古事記や日本書紀でおなじみの神々も、多くは日本海側の各地に祀られているという。なかでも天照大神が生まれたのは対馬で、月読の神は壱岐だとか……。
 さらに、『宋書』『梁書』に登場する「倭の五王」の国は、出雲ではないかと推理する。
 荒唐無稽で眉唾な話にも聞こえるが、読んでみると説得力に富んでいる。
 
【目次】
序章 技術屋の見方と八つのお願いごと
第1章 対馬はなぜ泡の国とされたのか
第2章 海路でつながる壱岐、沖ノ島の神々
第3章 神功皇后の九州遠征―奪われた九州の遺産
第4章 「倭の五王」の国・出雲王国
第5章 神武東征―国威発揚と国土荘園化
第6章 虚構から現実の歴史に―継体天皇の淀川凱旋
第7章 隠され、無視され続けた古代海洋王国群
第8章 解けた巨大古墳群の謎―百舌鳥・古市古墳群考察
第9章 『日本書紀』の呪縛を解く
 
【著者】
長野 正孝 (ナガノ マサタカ)
 1945年生まれ。1968年名古屋大学工学部卒業。工学博士。元国土交通省港湾技術研究所部長、元武蔵工業大学客員教授。専門は水辺の観光、防災。公務員時代は広島港、鹿島港や「第二パナマ運河」などの計画・建造に従事。ライフワークは海洋史、土木史研究。
 
【抜書】
●太占(p49)
 ふとまに。古代の占い。もともと、鹿の肩甲骨に穴をあけて焼き、そのひび割れの形で吉兆を占っていた(鹿占:しかうら)。対馬では、亀の甲羅を使っていた(亀卜:きぼく)。
 鹿の肩甲骨を使うのが占(せん)、亀の甲羅を使うのが卜。(※『字通』には、そのような説明はなかった。「神に祈って卜し、神意を問うことを占という。」とのみ。)
 
●多久頭魂神社(p55)
 たくずだまじんじゃ。対馬の南端、豆酘(つつ)にある。
 祭神は、天照大神、天忍穂耳命、瓊瓊杵尊、火遠理命(山幸彦)、鵜葺草葺不合命。
 近くの高御魂神社(たかみむすびじんじゃ)には、「渡しの神」の高皇産霊尊を祀っている。
 美津島町小船越(こふなこし)には、阿麻氐留神社(あまてるじんじゃ)もある。
 
●月読神社(p70)
 壱岐の島の中央に、月読神社がある。壱岐には、「月の神」への信仰がみられる。天の岩戸伝説もあったと考えられる。
 天手長男神社(あめのたながおじんじゃ、壱岐国一宮)の主祭神は、天忍穂耳命と天手力男命(あめのたじからおのみこと)と天鈿女命(あめのうずめのみこと)。
 天手長比売神社(あめのてながひめじんじゃ)の主祭神は、栲幡千千姫命(たくはちぢひめのみこと)、稚日女命(わかひめのみこと)、木花開耶姫(このはなさくやびめ)、豊玉姫、玉依姫。
 
●ロシアによる対馬占領(p84)
 幕末の文久元年2月(1861年3月)、ロシアの戦艦ポサドニック号が対馬に来航し、浅茅湾(あそうわん)内の芋﨑(いもさき)に不凍港を得るべく、突如、海軍基地建設を始めた。幕府の小栗上野介はイギリス公使ラザフォード・オールコックに要請、イギリス艦隊の圧力によってロシア軍艦を退去させた。
 
●日本海の神々(p90)
 天照大神と素戔嗚尊との誓約で生まれた八柱の神が祀られている場所。
 宗像三女神……長女の田心姫(たごりひめ、沖ノ島沖津宮)、次女の湍津姫(たぎつひめ、宗像大島中津宮)、三女の市杵島姫(宗像市田島の辺津宮)。
 天忍穂耳命……壱岐・郷ノ浦の天手長男神社。
 天穂日命(あめのほひのみこと)……出雲大社。宮司の千家家の先祖。
 天津彦根命(あめつひこねのみこと)……滋賀県野洲市および東近江市、三重県桑名市。
 活津彦根命(いくつひこねのみこと)……彦根市、近江八幡市安土町。
 熊野櫲樟日命(くまのくすびのみこと)……松江市八雲町の熊野神社。
 
●住吉三神(p99)
 住吉三神は、ヤマトの守り神。おおもとは5世紀ごろから発展した住之江の漁師町。
 神功皇后は、日向で生まれた神々(豪族)と提携し、瀬戸内海から九州のほとんどの港を住吉三神の港にした。しかし、児島(岡山県)、伊予(愛媛県)、那の津(福岡県)には住吉神社は少ない。ヤマト王権の支配が及んでいなかった?
 住之江の漁師町の4~5km南に、百舌鳥古墳群が5世紀に突如出現する。この交易拠点であった場所に、住吉大社が建立された。
 住吉という地名は、百済滅亡前夜の難民が来た場所であったと考えられる。
 
●倭の五王(p142)
 5世紀から6世紀初頭、ヤマトの王が、大阪湾から瀬戸内海経由で九州、朝鮮半島、東北まで交易をして戻ってくるのは物理的に難しい。
 倭の五王の国は、日本海側の出雲、豊岡、敦賀、福井あたりにあった? 特に、出雲が有力。
 
●大三島(p161)
 瀬戸内海来島海峡、芸予諸島の大三島の神は、大山祇神。『伊予国風土記』逸文で、「大三島にいる神の御名は大山祇の神、またの名を和多志(わたし)大神という」とある。「渡しの神」である。
 やがてこの島は「御島(みしま)」と呼ばれるようになり、のちに「三島」となった。後世、村上水軍が誕生した場所。
 
●海部氏系図(p168)
 「海部氏系図(あまべしけいず)」は、丹後一宮の籠神社(このじんじゃ)所蔵、神の代から書かれた日本一古い系図。国宝。『日本書紀』の神々の系図とは異なる。
 伊弉諾尊
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 天照皇大神
  |
 正哉吾勝勝也速日天押穂耳尊(まさかつあかつかちやはやひあめのおしほみみのみこと)
  |
 彦火明命(ひこほあかりのみこと)
  |
 彦火火出見命(ひこほほでみのみこと、山幸彦)
  |
 建位起命(たけくらいおきのみこと)
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 倭宿禰命(やまとすくねのみこと)
  |
  ?
  |
 建振熊宿禰(たけふるくまのすくね、武内宿禰)
 
(2018/1/17)KG
 
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核DNA解析でたどる日本人の源流
 [自然科学]

核DNA解析でたどる 日本人の源流  
斎藤成也/著
出版社名:河出書房新社
出版年月:2017年11月
ISBNコード:978-4-309-25372-5
税込価格:1,512円
頁数・縦:215p・19cm
 
 
 最近の様々な研究成果を取り入れ、ヤポネシア人の3段階渡来説を提唱する。
 なお、ヤポネシアとは、長く奄美大島に住んだ島尾敏雄が1960年代に提唱した言葉だという(p.7)。ラテン語の「ヤポニア」(日本)と「ネシア」(島々)の合成語である。
 
【目次】
1章 ヒトの起源―猿人、原人、旧人、新人…人類はいかに進化してきたのか
2章 出アフリカ―日本人の祖先は、アフリカ大陸からどう移動していったのか
3章 最初のヤポネシア人―日本列島に住むわれわれの源流を探るアプローチ法とは
4章 ヤポネシア人の二重構造―縄文人と弥生人は、いつ、どのように分布したのか
5章 ヤマト人のうちなる二重構造―従来の縄文人・弥生人とは異なる「第三の集団」の謎
6章 多様な手法による源流さがし―Y染色体、ミトコンドリア、血液型、言語、地名から探る
 
【著者】
斎藤 成也 (サイトウ ナルヤ)
 1957年、福井県生まれ。国立遺伝学研究所教授。総合研究大学院大学遺伝学専攻教授、東京大学生物科学専攻教授を兼任。さまざまな生物のゲノムを比較し、人類の進化の謎を探る一方、縄文人など古代DNA解析を進めている。
 
【抜書】
●400万(p27)
 ヒトゲノムは、全体としては32億個の塩基対からなる。
 このうち個体差がある部分は、400万個くらい。
 ミトコンドリアDNAは、16,500塩基ほどしかないが、100か所くらいが個人間で異なる。
 
●デニソワ人(p47)
 南シベリアのデニソワ洞窟で発見された手指の骨。ゲノム配列は、ヨーロッパのネアンデルタール人と近縁であった。デニソワ人とネアンデルタール人の共通の祖先が現代人の祖先と分かれた後、両者が分岐。
 ミトコンドリアDNAの分析によると、ネアンデルタール人と現代人の祖先が分岐する前に、デニソワ人が分岐している。原人の一種からゲノムを受け継いでいる可能性がある。約30万年前のホモ・ハイデルベルゲンシスと系統的に近い。
 デニソワ人とネアンデルタール人との遺伝的違いは、現代人におけるアフリカ人とユーラシア人の違い程度。
 パプアニューギニアやオーストラリアの先住民、フィリピンのネグリト人にも、わずかだがゲノムが伝わっている。
 
●ネグリト(p52)
 ネグリト=スペイン語で「黒い小人」という意味。皮膚色が濃く、身長が一般的に低く、髪の毛は縮れている。最近まで採集狩猟の生活をしていた。東南アジアに点在。スンダランドに住み着いた最初の人々?
 アグタ人……ルソン島北部。
 アエタ人……ルソン島中央部。
 バタク人……パラワン島北部。
 ママヌワ人……ミンダナオ島北部。
 そのほか、マレー半島の中央部や、アンダマン諸島にも住んでいる。
 
●うちなる二重構造(p160)
 大陸からの渡来人は、平安時代以降も連綿と続いていた。
 渡来人は、都会に住み着く。博多、奈良・京都・大阪、名古屋、鎌倉、東京を結ぶ「中央軸」。渡来人があまり来ない周辺部との二重構造になる。
 ヤポネシア全体では、3種類の祖先集団が存在したことになる。
 第一波……縄文人。旧石器時代から縄文時代にかけてヤポネシアに移住してきた。アイヌ人が100%受け継いでいる。
 第二波……「海の民」? オキナワ人が80%以上、ヤマト人でも60%を受け継いでいる。もっとも割合の高い祖先集団。韓国人に30%、北方中国人(北京の漢族)に10%ほどこの集団のゲノムが伝わっている。
 第三波……南方中国人につながる。弥生時代以降にヤポネシアに水田稲作をもたらした集団?
 
●三段階渡来モデル(p165)
 第1段階……4万年前~4,400年前。ユーラシアのいろいろな地域から様々な年代に、日本列島の各地にやってきた。主要な渡来人は、現在の東ユーラシアに住んでいる人々とDNAが大きく異なる人々だった。起源は不明。採集狩猟段階にもかかわらず、1万6,000年ほど前に縄文式土器の作成が始まる。
 第2段階……4,400年前~3,000年前。縄文時代の後期と晩期。日本列島の中央部に、朝鮮半島、遼東半島、山東半島に囲まれた沿岸地域から渡来した。「海の民」だった可能性がある。漁労を中心とした採取狩猟民か、園耕民。第1段階の「縄文人」より、第3段階の農耕民と近縁。日本列島中央部の南部において、第一波渡来民の子孫と混血しながら、すこしずつ人口が増えていった。日本列島中央部の北側と日本列島の北部および南部では、ほとんど影響がなかった。
 第3段階前半……3,000年前~1,700年前。弥生時代。朝鮮半島を中心としたユーラシア大陸から、第3波の渡来民が到来、水田稲作などの技術を導入。日本列島中央部の中心軸に沿って東に居住域を拡大、急速に人口が増える。中心軸の周辺では、混血の程度が少なく、南部(南西諸島)と北部(北海道以北)および中央部の北部では、ほとんど影響がなかった。
 第3段階後半……1,700年前~現在。古墳時代以降。引き続き、朝鮮半島を中心にユーラシア大陸から移住。上海周辺からも少数ながら渡来民が来るようになった。東北地方に居住していた第一波渡来民の子孫は、古墳時代に大部分が北海道に移っていた。第二波渡来民の子孫が北上して東北地方に居住。グスク時代の前後に、主に九州南部から第二波渡来人のゲノムを受け継いだ大和人の集団が多数移住、江戸時代以降は第3波の渡来民系も加わり、現在のオキナワ人が形成された。
 国津神は第2段階、天津神は第3段階の渡来人の象徴的呼び方?
 
(2018/1/17)KG
 
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異次元緩和の終焉 金融緩和政策からの出口はあるのか
 [経済・ビジネス]

異次元緩和の終焉 金融緩和政策からの出口はあるのか
 
野口悠紀雄/著
出版社名:日本経済新聞出版社
出版年月:2017年10月
ISBNコード:978-4-532-35748-1
税込価格:1,944円
頁数・縦:261p・20cm
 
 
 日銀が推進する「異次元金融緩和政策」の誤りを指摘し、日本経済の目指すべき方向を示す。
 
【目次】
序論 「金融政策の死」を「経済の死」につなげぬために
第1章 効果なしと分かっていた量的緩和をなぜ繰り返したのか?
第2章 弊害の大きいマイナス金利と長期金利操作
第3章 評価(1)物価上昇率目標は達成できず
第4章 評価(2)消費を増やさず、格差が拡大した
第5章 世界は金融緩和政策からの脱却を目指す
第6章 出口に立ちふさがる深刻な障害
第7章 本当に必要なのは構造改革
 
【著者】
野口 悠紀雄 (ノグチ ユキオ)
 1940年東京生まれ。63年東京大学工学部卒業、64年大蔵省入省、72年イェール大学Ph.D.(経済学博士号)を取得。一橋大学教授、東京大学教授、スタンフォード大学客員教授、早稲田大学ファイナンス研究科教授などを経て、早稲田大学ビジネス・ファイナンス研究センター顧問、一橋大学名誉教授。専攻はファイナンス理論、日本経済論。主な著書:『情報の経済理論』(東洋経済新報社、日経・経済図書文化賞)、『財政危機の構造』(東洋経済新報社、サントリー学芸賞政治経済部門)、『バブルの経済学』(日本経済新聞社、吉野作造賞)など。
 
【抜書】
●金融緩和政策(p88)
 第2次安倍政権の金融緩和政策は、以下のようなルートを経て、経済活動を拡大させると期待されている。
  マネタリーベース(現金通貨+日銀当座預金)の増大
    ↓
  マネーストック(現金通貨+預金通貨)の増大
    ↓
  マネーに対する需給が緩和
    ↓
  実質金利の低下
    ↓
  設備投資などの増加
 しかし、期待したようにはマネーストックは増加しなかった。そもそも、今の日本には、マネーの需要がない。
 〔異次元金融緩和政策は「空回りした」と評価せざるをえない。〕
 
●金融政策の大転換(p127)
 (1)マイナス金利からの脱却。
 (2)長期金利について、ある程度の上昇を容認する。
 (3)巨額の国債購入を惰性的に続けることをやめる。
 これらによって、為替レートが円安に動くのを抑止することができる。政策転換を明らかにすれば、投機筋の行動が変化し、円高になる。
 円高になれば輸入物価が下落。さらに、企業の競争を促進させ、輸入物価の低下が消費者物価の低下に反映させやすい状況を作る。そうすれば実質賃金が上昇する。そして、実質消費が増大することで、経済成長が実現する。
 〔いま日本に求められているのは、実質賃金を引き上げて、消費主導の経済成長を実現することなのである。〕
 
●消費税減税(p143)
 日本の企業は、内部留保を増大させている。いま必要なのは、法人税を増税して消費税の減税を行うこと。
〔 しかし、問題は、日本の政治が法人税増税を行なう体質になっていないことである。とりわけ、現在の自民党内閣は「株価連動内閣」と言われるほどだから、こうした政策を行なうはずがない。
 本来は、労働者の立場からの議論が起こるべきだが、そうした利害を代弁する政治勢力が存在しない。日本経済が停滞から脱却できないのは、このような政治的構造に大きな原因がある。〕
 
●インフレ率(p208)
 各国のインフレ率。『国家は破綻する』(カーメン・ラインハート/ケネス・ロゴフ、日経BP社、2001年)による。
 1923年のドイツ、年率200憶%以上。
 1946年のハンガリー、年率9×10の26剰パーセント。過去最高。
 日本では、1945年の年率568%が最高。
 
●TPP(p249)
〔 そもそも、TPPは、貿易自由化のための協定ではない。それは、関税同盟であり、域内地域だけで特別の関係を築こうとする協定だ。それは、自由貿易の原則に背く。たとえば、TPPを締結すれば、原産地規則によって、域外国での部品などの生産は不利になる。TPPが自由貿易を促進するというのは、まったくの誤解に過ぎないのだ。〕
 
●食料自給率(p253)
〔 「自給率を高めることが必要だ」という論理は誤りなのだ。「食料安全確保のために自給率向上が必要」とされるが、天候不順などによって引き起こされる食料不足問題に対処する最も基本的な方策は、輸入自由化を進めて、供給地を分散させることである。
 もちろん、自由貿易によって、自動的にすべての国民が利益を得るわけではない。国内の消費者は利益を得るが、国内の生産者は損失を被る。しかし、国全体としてパイ全体が大きくなっていれば、利益を受けた集団から損失を受けた集団への補償が可能だ。それが実現されれば、すべての人が貿易自由化の恩恵を享受できる。関税で輸入を制限するのではなく、輸入は自由にして、補助金を支出するほうがよい。〕
 
(2018/1/11)KG
 
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近大革命
 [経済・ビジネス]

近大革命
 
世耕石弘/著
出版社名:産経新聞出版
出版年月:2017年11月
ISBNコード:978-4-8191-1326-7
税込価格:1,404円
頁数・縦:236p・19cm
 
 
 近畿大学の創立者の孫にあたる著者が実践してきた、近大のPR戦略を余すところなく語る。今や、日本の大学で志願者数がナンバー1となった軌跡など。
 付属高校、大学の卒業生でもあるつんく♂が総合プロデューサーを務めた2014年、2015年の入学式の話は、涙なしには読めない。特に15年には、そのステージで声帯摘出を初めて公表した。
 
【目次】
第1章 問題は正しく提起された時に解決する
第2章 誰に向けた仕事か常に考える
第3章 これが近代広報部の実力だ!
第4章 「近代マグロ」成功の本質とは何か
第5章 入学式と卒業式は最大の広報コンテンツ
第6章 私立大学は企業か
 
【著者】
世耕 石弘 (セコウ イシヒロ)
 奈良県出身。1992年に大学を卒業後、近畿日本鉄道株式会社に入社。以降、ホテル事業、海外派遣、広報担当を経て2007年、近畿大学に奉職。入学センター入試広報課長、同センター事務長、広報部長を経て17年4月から広報室などを統括する総務部長。
 
【抜書】
●『近大コメンテーターガイドブック』(p97)
 2013年、『近大コメンテーターガイドブック』を発刊。
 約1200人に上る教員の専門分野やコメントできる内容、顔写真を掲載した冊子。
 毎年更新して新聞社やテレビ局など各社に配布している。
 マスコミから広報に連絡が入ると、担当者がワンストップで取材をセッティングする。
 「全教職員が情報収集力と発信力を高め、近大の広報員となる」とする近大の方針に沿ったもの。教員にとっても、自分と研究成果をアピールするきっかけとなる。
 
●近大ピックス(p102)
 2015年10月公開。近畿大学に関するキュレーションサイト「Kindai Picks」。インターネット上にある情報「社会から見た近大の姿」を収集し、再発信。
 広報部が「Kindai Picks編集部」としてキュレートを行い、新聞や雑誌などのサイトから近大に関連する記事をピックアップして掲載。また、卒業生や教職員ら近大と縁のある人へのインタビューなど、オリジナル・コンテンツも掲載。専門知識を持つ教職員によるニュース解説もある。
 
(2018/1/8)KG
 
〈この本の詳細〉


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