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考証要集 秘伝!NHK時代考証資料
 [歴史・地理・民俗]

考証要集 秘伝! NHK時代考証資料 (文春文庫)

大森洋平/著
出版社名 : 文藝春秋(文春文庫 お64-1)
出版年月 : 2013年12月
ISBNコード : 978-4-16-783894-2
税込価格 : 670円
頁数・縦 : 327p・16cm


 NHKの時代考証担当者による、時代考証覚書、辞書風。読み物として面白い。

【目次】
[あ]「~であります」は陸軍の語法。海軍で、うっかり使うとしかられる。
[い]「死に様」はあっても「生き様」はない。お金を積まれても使いたくない言葉。
[う]「右舷・左舷」は「うげん・さげん」だが、日本海軍・海上自衛隊ではそう読まない。
[え]「遠島二十年申し渡す!」は大間違い。遠島は終身刑。まず帰ってこられない。
[お]「大阪と大坂」「おおさかとおおざか」ちょっとした違いが悩みのタネ。
[か]花柳界とか「かがい」とか言いましたけれど、「はなまち」とは絶対に言いませんでした。
[き]平安時代の人々は「キス」をしたのか?『往生要集』には、こんな言葉が…。
[く]昔から「グニャグニャ」になる輩はいた。惚れたが弱身の恋の癖、ついぐにゃぐにゃに…。
[け]「檄を飛ばす」に叱咤激励の意味はない。ゆめゆめ間違えてはいけない
[こ]「腰元」は、本来武家にはない言葉。時代劇の台詞にしてはあぶない。
〔ほか〕

【著者】
大森 洋平 (オオモリ ヨウヘイ)
 昭和34年、東京都生まれ。東北大学文学部西洋史学科卒業。NHK入局後、古典芸能番組、教養番組部等を経て、平成11年より時代考証業務を担当。現在NHKドラマ番組部チーフディレクター。

【抜書】
●アメリカンコーヒー(p37)
 ミリタリー・ライターの菊月俊之氏による。
 第二次世界大戦中、米国内で、コーヒー豆の節約法として考案された飲み方。

●刺青(p43)
 入れ墨……江戸時代、刑罰で前科犯数などを縞や記号で腕や額に彫りつけたもの。
 彫り物……ファッションとして華やかな図柄を彫ったもの。
 昔の博徒は、現在のヤクザほど刺青をしなかった。刺青を自慢するのは火消しや駕籠かき。

●校書(p114)
 校書……漢語で芸者のこと。本来は、後漢時代からの官名。秘書官長、主席司書といった意味。唐のさる詩人が自作の詩の中でお気に入りの芸妓のことを「私の校書」と戯れて呼んだことに始まる。
 校書の班に列する……芸者になる。

●させていただく(p135)
 させていただく……上方から出た。浄土真宗の教義「阿弥陀如来という絶対他力によって生かして頂いている」に由来する。門徒の多かった近江商人によって全国に広まった。「昭和になってから東京に浸透したように思える。」(司馬遼太郎『街道をゆく24 近江散歩、奈良散歩』)

●爪印(p211)
 爪印(つめいん)……親指の爪を証文などに垂直に強く押し付け、その跡を細い墨筆で「(」状になぞって印とした。現代の拇印に相当。男は左親指、女は右親指。

●鍋料理(p237)
 江戸の料理屋に鍋料理はなかった。文明開化の牛鍋も、一人前ずつの小鍋が基本。東京に鍋料理が定着するのは、地方出身者が急増した明治後半から大正期。
 江戸では、皆で鍋を囲んでつつき合う食べ方は、下衆の極み「以下物」とされていた。

●念友(p246)
 念友……古語で男色の相手のこと。

(2014/4/20)KG

〈この本の詳細〉


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