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欧米社会の集団妄想とカルト症候群 少年十字軍、千年王国、魔女狩り、KKK、人種主義の生成と連鎖
 [歴史・地理・民俗]

欧米社会の集団妄想とカルト症候群――少年十字軍、千年王国、魔女狩り、KKK、人種主義の生成と連鎖

浜本隆志/編著 柏木治/〔ほか〕著
出版社名 : 明石書店
出版年月 : 2015年9月
ISBNコード : 978-4-7503-4243-6
税込価格 : 3,672円
頁数・縦 : 396p・20cm


 ヨーロッパとアメリカの、中世から現代に至るまでの裏面史あるいは暗黒史として、歴史に現れた「集団妄想」と「カルト症候群」について紹介、解説する。
 集団妄想を大きく2つに分類すると、「熱狂型」と「災禍型」になるという。
 「熱狂型集団妄想」のケースとして、十字軍や、聖地巡礼、ルルドの聖母顕現などが挙げられる。これらは、〔感情が高揚し、やがて忘我や憑依の状態をつくりだすことが多い〕(p.341)。
 「災禍型集団妄想」は、飢饉や感染症などの災厄が起きたときに発生するもので、〔被害をこうむると鬱積した感情やストレスのはけ口として、スケープゴートをつくり上げる傾向をもつ。さらにこちらのほうは受けた災禍のリアクションとして、攻撃に転ずる狂暴性を発揮することがある〕(同)。ペストの蔓延によるさまざまなパニック、ユダヤ人差別、人狼伝説、魔女狩りなどである。被害に遭うのは、主に下層階級、異邦人、被差別民である。
 カルト症候群には、「宗教的カルト」と「政治的カルト」がある。「宗教的カルト」は、正統と異端の近親憎悪的な感情を背景に引き起こされるケースが多い。「政治的カルト」は、社会が行き詰ったときに、カリスマ性をもった指導者が現れ、主に下層階級の者たちの熱狂を煽るのである。もちろん、「宗教的カルト」も、カリスマの存在は見逃せない。

【目次】
欧米の集団妄想とカルト症候群……浜本隆志
もう一つの十字軍運動と集団妄想……浜本隆志
フランス、ドイツ、スペインの異端狩り……浜本隆志
ペストの蔓延と鞭打ち苦行者の群れ……浜本隆志
トレントの儀礼殺人とユダヤ人差別……森貴史
人狼伝説から人狼裁判へ……溝井裕一
ミュンスターの再洗礼派と千年王国の興亡……浜本隆志
魔女狩りと集団妄想……浜本隆志
アメリカに飛び火したセイラムの魔女狩り……浜本隆三
フランスの王政復古と幻視―天空の十字架、大天使の出現、蘇る聖遺物崇敬……柏木治
ルルドの奇蹟と聖母巡礼ブームの生成……柏木治
カンパーの顔面角理論からナチスの人種論へ……森貴史
アメリカの秘密結社クー・クラックス・クラン―人種差別団体の実像……浜本隆三
ヒトラー・ユーゲントの洗脳……細川裕史
ヒトラー演説と大衆……高田博行
集団妄想とカルト症候群の生成メカニズム……浜本隆志

【著者】
浜本 隆志 (ハマモト タカシ)
 1944年香川県生まれ。関西大学名誉教授、ヴァイマル古典文学研究所、ジーゲン大学留学。ヨーロッパ文化論・比較文化論、関西大学博士(文学)。

柏木 治 (カシワギ オサム)
 1956年生まれ。関西大学文学部教授。フランス政府給費留学生としてグルノーブル第3大学(スタンダール大学)に留学。フランス文学・文化論。

高田 博行 (タカダ ヒロユキ)
 京都市生まれ。学習院大学文学部教授。Dr. phil.(ブラウンシュヴァイク大学)。DAAD給付奨学生、フンボルト財団招聘研究員。近現代のドイツ語史、歴史語用論、歴史社会言語学。

浜本 隆三 (ハマモト リュウゾウ)
 1979年京都府生まれ。福井県立大学学術教養センター専任講師。アメリカ文学・文化論。

細川 裕史 (ホソカワ ヒロフミ)
 1979年広島県生まれ。阪南大学経済学部准教授。Dr. phil.(キール大学)。DAAD給付奨学生としてキール大学留学。社会言語学とドイツ語史。

溝井 裕一 (ミゾイ ユウイチ)
 1979年兵庫県生まれ。関西大学文学部准教授。関西大学博士(文学)。ドイツ民間伝承研究・西洋文化史、ひとと動物の関係史。

森 貴史 (モリ タカシ)
 1970年大阪府生まれ。関西大学文学部教授。Dr. phil.(ベルリン・フンボルト大学)。早稲田大学交換留学生としてボン大学、DAAD奨励奨学生としてベルリン・フンボルト大学留学。ドイツ文化論・ヨーロッパ紀行文学。

(2016/1/9)KG

〈この本の詳細〉


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