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宇宙からみた生命史
 [自然科学]

宇宙からみた生命史 (ちくま新書)

小林憲正/著
出版社名:筑摩書房
出版年月:2016年8月
ISBNコード:978-4-480-06907-8
税込価格:864円
頁数・縦:229,6p・18cm


 生命について考察するなら、宇宙科学と分子生物学の進んだ現在、宇宙的規模で捉える必要がある。それが「アストロバイオロジー」である。

【目次】
第1章 われわれは宇宙の中心か―天動説から地動説へ
第2章 われわれは何者か―ガラパゴス化した地球生命
第3章 われわれはどこから来たのか1―生命誕生の謎
第4章 われわれはどこから来たのか2―生命進化の謎
第5章 太陽系に仲間はいるか―古いハビタブルゾーンを超えて
第6章 太陽系外に生命を探る―系外惑星とSETI
第7章 人類の未来、生命の未来

【著者】
小林 憲正 (コバヤシ ケンセイ)
 1954年生まれ。東京大学大学院理学系研究科化学専攻博士課程修了。米国メリーランド大学化学進化研究所研究員などを経て、現在、横浜国立大学大学院工学研究院機能の創生部門教授。

【抜書】
●シュレディンガー(p37)
 エルヴィン・シュレディンガー(1887-1961)……量子力学の創成で20世紀前半の物理学革命を推し進めた。『生命とは何か』において、生命とは「負のエントロピーを食べて生きているものである」と述べる。
 生物は、熱力学第二法則(エントロピーの増加)に背いているように見える。エントロピーを減らすために世界の一部を区切り、その中のエントロピーを減少させている。仕切りの中の余分なエントロピーを外側に捨ててやれば、第二法則は守られる。
 仕切り=細胞膜。生物は、酵素という触媒を使って、細胞膜のなかで特定の反応のみを進める仕組みを獲得した(代謝)。それによってエントロピーを減少させている。

●ハビタブルゾーン(p136)
 生命が生きていくための3つの条件……①水、②有機物、③有機物を作り出すためのエネルギー。
 これら3つが存在する惑星を含む領域を「ハビタブルゾーン」と呼ぶ。太陽系では、太陽から0.97~1.39天文単位離れた領域。含まれる惑星は地球のみ。

●拡大ハビタブルゾーン(p157)
 しかし、従来の「古典的」ハビタブルゾーンを超えて、生命が存在可能な惑星の存在が検討されている。「拡大ハビタブルゾーン」。
 エウロパ……木星の衛星。ガリレオが手製の望遠鏡で発見した「ガリレオ衛星」の一つ。氷におおわれているが、クレーターはほとんど見られず、多くの筋が見られる。氷の下の方が融けている。ひび割れ部分から内部の水がときどき噴き出して、新しい表面を作るのでクレーターが見られない。
 タイタン……土星で最大の衛星。太陽系の衛星の中で、唯一濃い大気がある。地球よりも濃い。窒素を主とし、メタンを数%含む。1950年代から始まった化学進化実験で、メタン・アンモニア・水蒸気の組み合わせの次に多く用いられたのが、メタン・窒素・水蒸気だった。
 エンケラドゥス……土星に60以上ある衛星のなかで6番目に大きい衛星。タイタンの10分の1程度。2005年、カッシーニ探査機の写真に、水蒸気や水の粒が噴出(プルーム) しているのが写っていた。メタンなどの有機物を含む。内部海が存在し、地球の海底熱水噴出に似た活動を示唆する。

●4.22光年(p169)
 太陽に最も近い恒星は、リギル・ケンタウルス。三つの恒星からなる三重連星(A、B、C)。太陽からC星までの距離は4.22光年。

●ペール・ブルー・ドット(p218)
 1977年に打ち上げられた惑星探査機ボイジャー1号は、木星、土星を探査した後の1990年、地球から60億km離れた地点から太陽系の写真を撮った。地球は、写真の右側の縦の縞の中央よりやや下に見えるかすかな点。この写真を撮ることを提案したカール・セーガンは「ペール・ブルー・ドット」と呼んだ。

(2017/3/22)KG

〈この本の詳細〉


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