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日本と世界がわかる最強の日本史
 [歴史・地理・民俗]

日本と世界がわかる 最強の日本史 (扶桑社新書)
 
八幡和郎/著
出版社名:育鵬社(扶桑社新書 236)
出版年月:2017年3月
ISBNコード:978-4-594-07626-9
税込価格:950円
頁数・縦:326p・18cm
 
 
 著者による日本史解釈の書。独自の視点で書かれていて興味深い。同意できる部分と、疑問に感じる部分とあるが。
 
【目次】
第1章 日本人・日本語・日本神話
第2章 邪馬台国・大和朝廷・神功皇太后
第3章 仏教伝来・聖徳太子・大化の改新
第4章 荘園制・摂関制・武士の登場
第5章 幕府・元寇・禅宗文化
第6章 天下統一・南蛮船・朱子学
第7章 黒船来航・明治維新・大東亜共栄圏
第8章 占領・高度成長・バブル崩壊
 
【著者】
八幡 和郎 (ヤワタ カズオ)
 1951年滋賀県生まれ。東京大学法学部卒業。通商産業省(現経済産業省)入省。フランスの国立行政学院(ENA)留学。大臣官房情報管理課長、国土庁長官官房参事官などを歴任後、現在、徳島文理大学大学院教授を務め、作家、評論家としてテレビなどでも活躍中。
 
【抜書】
●脱解尼師今(p27)
 新羅の建国伝説には、1世紀に活躍した第4代新羅王の脱解尼師今(だっかいにしきん)がタバナ国出身と書いてある(『三国史記』)。タバナ国=但馬か丹波?
 逆に、皇室が新羅から来たという伝承は、日本にも半島にもない。
 新羅が国らしくなるのは3世紀以降。日本の神々の時代には未開地だった。
 
●神武東征(p30)
 神武東征は、中世に生まれた伝説。
 皇国史観の時代の教科書には、神武天皇が大軍勢を率いて日向国の美々津から船出して大和を征服し、日本を建国したと書いてある。しかし、「記紀」にはそんな記述はない。
 『日本書紀』や『古事記』は、大和を統一し、吉備や出雲まで勢力圏に入れた崇神天皇を実質的な大和朝廷の創始者としている。その先祖の磐余彦(神武天皇)は、日向出身で、少人数で故郷を出奔し、吉備など各地を経て現在の橿原市と御所市あたりに小さな領地を得たらしい、と書かれているだけ。
 
●日本国家の成立(p42)
 日本国家の誕生は、3世紀。崇神天皇による大和の統一と吉備・出雲の征服。
 仲哀天皇と神功皇后によって筑紫地方が大和朝廷の支配下に入り、日本統一が達成された。
 
●大友皇子(p59)
 日本人の作として知られる最古の漢詩は、大友皇子(弘文天皇)のもの。『懐風藻』に収められている。
 
●平清盛(p112)
 11世紀中ごろ、日宋貿易において大宰府の裁量が広がり、博多に定住した華僑の力も大きくなった。
 神崎庄の支配人や太宰大弐として 、日宋貿易による莫大な富を握ったのが平忠盛・清盛。平家の天下は、日宋貿易で得た富の賜だった。
 さらに大輪田泊(おおわだとまり:神戸)を整備し、福原を都とすると、南宋の首都である臨安(杭州)と直接に向かい合うことになるはずだった。
 
●江戸時代のエコロジー(p199)
 江戸時代にリサイクルが盛んだったのは、単にモノ不足だったため。薪や柴を大量に使わなければならず、山ははげ山だらけで、洪水が頻発した。
 インフラの整った江戸に住めるということが特権。その住民の生活水準や自由度が高いというのは、現代の平壌そっくり。体制の安定のために、首都の住民を特権階級化するのは賢いやり方
 
東京誕生日(p235)
 東京は、誕生日のない首都。東京遷都はなし崩し的になされた。正式に京都から東京へ遷都するということを宣言しなかった。
 1868年1月、大久保利通「大坂遷都建白書」。車駕親征ということで天皇が大坂に約40日間滞在、陸海軍の閲兵、英国公使パークスの引見。
 東西二都論が有力に。7月17日に「車駕東遷」の詔書。10月13日、江戸城に入城、東京城と改称。
 戊辰戦争が終わっていたので、いったん、京都に戻る。
 1869年3月28日、再び東京入城、太政官を置く。
 その後、京都をどうするかということになり、モスクワで戴冠式を行うロシアの例に倣い、京都で即位礼を行うことで決着。しかし、大正と昭和の即位礼は京都で行われたが、平成では反故にされた。
 
●植民地(p275)
〔 朝鮮や台湾は「植民地」だったのかについては、国際法上の用語ではないのでなんとでもいえますが、イギリスのインド統治のような意味での植民地ではありません。イギリスのアイルランド領有とかロシアのポーランド領有にちかいものです。
 朝鮮統治は、もともとの目的が経済面ではなく国防上の要請に基づいたものだったので、一方的に収奪したようなことはありません。〕
 
(2017/7/7)KG
 
〈この本の詳細〉


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