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習近平の中国 百年の夢と現実
 [社会・政治・時事]

習近平の中国――百年の夢と現実 (岩波新書)  
林望/著
出版社名:岩波書店(岩波新書 新赤版 1663)
出版年月:2017年5月
ISBNコード:978-4-00-431663-3
税込価格:886円
頁数・縦:220,3p・18cm
 
 
 2016年10月27日、北京の中国共産党中央委員会第6回全体会議(六中全会)で、党の「核心」と位置づけられた習近平。実は、「核心」と呼ばれた総書記は、これまでに毛沢東、鄧小平、江沢民の3人しかいない。習指導部が盤石のものとなり、独裁体制が鮮明になった証とみてよい。
 そんな「習近平の中国」の来し方・行く末を描く。
 
【目次】
序章 習近平の描く夢
第1章 勃興する大国、波立つ世界
 米中の攻防
 海への野心
 日中の地殻変動
第2章 中国式発展モデルの光と影
 改革開放のひずみ
 農民を食べさせる
 国家の繁栄、市民の憂鬱
第3章 十三億人を率いる党
 強まる自負と深まる危惧
 「核心」時代の党大会
終章 形さだまらぬ夢
 
【著者】
林 望 (ハヤシ ノゾム)
 1972年長野県生まれ。1995年東京外国語大学外国語学部中国語学科卒業。信濃毎日新聞、人民中国雑誌社勤務の後、2001年に朝日新聞社入社。香港支局長、広州支局長などを経て、2012年から中国総局員として中国の政治・社会分野の取材を担当。2016年から米戦略国際問題研究所(CSIS)客員研究員。
 
【抜書】
●百年マラソン(p56)
 過去100年に及ぶ屈辱に復讐すべく、中国共産党革命百周年にあたる2049年までに、世界の経済・軍事・政治のリーダーの地位をアメリカから奪取するという計画。
 
●三大国有大手企業(p102)
 中国の国有企業の三大大手。石油の生産を効率化するために全国に散らばっていた企業や施設を統廃合した。
 ・中国石油天然ガス集団(CNPC)
 ・中国石油化工集団(シノペック)
 ・中国海洋石油
 企業と言いながら実態は政権と一体の存在。そこでキャリアを積んだ幹部が、歴代の共産党指導部の一角を占めてきた。党最高指導部との太いつながりを背景に、国有石油大手は中央政府を同格かむしろ格下とみなしている。
 
●公民意識(p137)
 中国人の間で広がりつつあるのが「公民意識」。
 人民……共産党政権を支えてその支配に従うという政治的な意味合いが強い。
 公民……暮らしや生命にかかわる権利意識に目覚めた人々を指す。
 新公民運動……真正面から共産党に抵抗するのではなく、社会の安定を願い、中国社会をより公正で風通しの良いものにしたいという意識の表れ。新公民運動が目指したのは、「公民」がつながる「公民社会」を育て、広げること。守るべき生活と財産、幅広い知識や情報をもつ中間層が育ってきたことも一因。
 
●『炎黄春秋』(p142)
 『炎黄春秋(えんこうしゅんじゅう)』……中国の改革派の言論を代表してきた月刊誌。
 2016年7月、『炎黄春秋』の社長を解任された杜道正が以下のような声明を発表した。
 「今後、『炎黄春秋』を名乗って刊行されるいかなる出版物も、弊社とは一切関係ありません」。
 習近平指導部になってから、記事の事前検閲が強まったり、監督機関を党の影響力の強い団体に変更させられたりし、多くのスタッフが去っていった。そして、ついに杜社長も解任された。
 もともと『炎黄春秋』は、胡耀邦元総書記の息子の胡徳華らの支えを受け、共産党体制の下で政治改革や経済改革を促そうとする穏健な改革派言論人のよりどころとなってきた。胡耀邦や趙紫陽元総書記ら、1980年代の改革派指導者たちの志を引き継ごうとする共産党内の声を代表していた。
 
(2017/7/29)KG
 
〈この本の詳細〉


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