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忍者の末裔 江戸城に勤めた伊賀者たち
 [歴史・地理・民俗]

忍者の末裔 江戸城に勤めた伊賀者たち

高尾善希/著
出版社名:KADOKAWA
出版年月:2017年1月
ISBNコード:978-4-04-400208-4
税込価格:1,836円
頁数・縦:315p・19cm


 「伊賀者」松下家に江戸時代より代々伝わる古文書をもとに、江戸の下級武士「御家人」の生活をたどる。
 資料の大部分は、松下家5代目の菊蔵(善左衛門)によるもの。明屋敷番、西之丸山里番、西之丸御広敷御用部屋書役、本丸御広敷御用部屋書役、御簾中(徳川家治正室五十宮倫子〈いそのみやともこ〉)御侍、御台所(五十宮倫子)御広敷添番などを務めた。真面目で筆まめな人であったようである。彼のお陰で、松下家は伊賀者(羽織袴格)から昇進して常裃格へとなった。しかし、家禄は20俵2斗6升2合5勺二人半扶持のままであった。

【目次】
第1章 伊賀者とは何か
第2章 松下家、草創の時代
第3章 谷の中の伊賀者たち
第4章 最初の養子、松下伊太夫
第5章 伊賀者から大奥の事務官へ
第6章 伊賀者からの離脱

【著者】
高尾 善希 (タカオ ヨシキ)
 1974年2月、千葉県千葉市生まれ。立正大学大学院文学研究科博士後期課程研究指導修了満期退学。博士(文学)。元東京都公文書館史料編さん係専門員(専務的非常勤職員)。元武蔵野市立武蔵野ふるさと歴史館学芸員(嘱託)。現在、立正大学文学部史学科非常勤講師。そのほか、首都圏各地で歴史講座・古文書講座の講師を務める。専門は徳川時代史。

【抜書】
●紀州伊賀者(p24)
〔 七代将軍徳川家継没後、紀州藩主であった八代将軍徳川吉宗が徳川将軍家を継承したおり、吉宗は紀州藩士のいくらかを幕臣として召し抱えた。その中に伊賀者に編入された者たちもいた。彼らは伊賀国出身の家系をもたない者であり、れっきとした紀州人である。伊賀者は役職名であるから、紀州人が伊賀者になったとしても差し支えないのである。このいわゆる「紀州系伊賀者」は、やがて分派して御庭番となり、幕府の諜報活動に従事するようになった。〕深井雅海『江戸城御庭番 徳川将軍の耳と目』中公新書、1992年。

●御新造様(p29)
 御目見以上(大名、旗本)……当主=殿様、その妻=奥様。召使やその他の下の身分の者からの呼称。
 御目見以下(御家人)、陪臣、浪人……当主=旦那様、その妻=御新造様。

●伊賀国(p41)
〔 そもそも伊賀国・近江国甲賀郡は、地侍層がひしめいて存在する地域であり、彼らは忍者として、その地域の中で闘争や、他国への軍事的な出稼ぎによって活動していた。伊賀者・甲賀者は時に互いに戦うことはあったものの、交誼を結ぶことが多く、通婚関係もあった。
 伊賀国は中世城郭が六一九も確認されており、分布密度は全国一であるという(近江甲賀群も同様の地域である)。伊賀国はどの大名領にも属さない、独立性の高い地域として知られ、「惣」という地侍層による自治運営がなされていた。〕

(2017/4/5)KG

〈この本の詳細〉


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